適正使用情報その他の注意事項

 

ビタミンAの補給

重要な基本的注意(抜粋)

8. 重要な基本的注意

8.3
本剤は、血清中トランスサイレチン(TTR)タンパク質を減少させることにより、血清中ビタミンAの減少を招くことから、ビタミンAを補給するように患者に指導すること。なお、1日推奨用量は約2500 IUであり、推奨用量を超えて補給しないこと。 [12.臨床検査結果に及ぼす影響 1 参照]また、ビタミンAの欠乏により、眼症状(例:夜盲)等が発現するおそれがあるため注意すること。

臨床検査結果に及ぼす影響(抜粋)

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

12.1
本剤の作用機序により、血清中のレチノール結合タンパク質及びビタミンAが減少する。ビタミンAを摂取しても血清中ビタミンA濃度は低下するが、代替機序によりビタミンAの輸送と組織への取り込みが生じうるので、血清中ビタミンAの検査結果を基にビタミンA摂取量を変更しないこと。[8.重要な基本的注意 3 参照]
オンパットロ添付文書 2021年2月改訂(第2版)

本剤は血清中のTTR濃度を減少させ、血清中レチノール結合タンパク質およびビタミンAの濃度低下をもたらしますが、非臨床試験において本剤をサルに9ヵ月間長期投与したとき、臨床試験と同等以上のTTR減少が認められたもののビタミンA欠乏はみられませんでした。また、臨床試験では、患者に1日あたりの推奨用量のビタミンAを補給することにより、ビタミンA欠乏の臨床的エビデンスはみられませんでした。以上より、ビタミンA欠乏症に起因する潜在的な眼障害リスクを低減するため、1日の推奨用量でのビタミンAの補給を勧めるとともに、ビタミンA欠乏症を示唆する眼症状(夜間視力低下または夜盲、持続的ドライアイ、眼の炎症、角膜炎または潰瘍、角膜肥厚または角膜穿孔を含む)が発現した場合には、眼科専門医の診察を受けるよう指導してください。

ただし、レチノール結合タンパク質の非存在下においても、ビタミンAの輸送および組織への取り込みは、代替の機序を介して起こるため、臨床検査で測定された血清中ビタミンA濃度は体内のビタミンA総量を反映するものではありません。したがって、臨床検査結果をビタミンA補給の指標として、1日の推奨用量を超えるビタミンAを補給することがないように注意が必要です。

ビタミンAの補給について

本剤投与中は、1日あたり約2,500IUのビタミンAの補給をするように患者に指導してください。ただし、1日の推奨用量を超えるビタミンAを補給することがないように注意してください。